映画【ハウス・オブ・グッチ】
本編が終わり、面白い!と、エンドロールを見ると、監督が巨匠リドリー・スコットでした。
事実に基づいたあのブランドGUCCIの下世話なゴシップを見たかった事と、私のつらい時に、いつめ予想を超えたパフォーマンスで日常を彩ってくれるLady・GAGA様が出演する、との事で、公開終了前に駆け込み鑑賞を致しました。
ガガ様演じるパトリツィアが、愛とお金に執着をし、どんどん人間離れし、喪失を受け入れられず、呪いに支配され、下がっていく生き様を、中年女の姿をこれでもかと醜くなっており、圧倒されていました。凄い。凄いよガガ様!日本の演歌によく出てくる、捨てられた女の惨めさや、情念は、日本以外の国にも共感されうる感情なんですね。演歌の世界観がワールドワイドで通用する事に、日本演歌界の活路を見い出しました。
また、一族内で1番裏切らなさそうなマウリッツィオは、唯一の肉親である、父との縁を切ってまで結婚したパトリツィアを捨て、最後には、おじ、従兄弟をも裏切り、自身は妻の雇った殺し屋に殺害されてしまっています。自分自身への信念がない為に、その場しのぎの決断をしていました。一方で、おじや、従兄弟は一文なしとなっても、お互いが家族である事をやめられませんでした。一族内の濃い付き合いから生じる、人間性や関係性も、側から見ている分にはとても面白かったです。
私は、今後GUCCIの品物を怖さのあまり、手にする事が出来ないでしょう。