漫画【緑の歌】
異国への憧れ。
この異文化への恋心に、未経験者はいるのだろうか。
自国文化には、こんな風に焦燥感は持てない、不思議な遠距離が生む美化された異国文化。
幼少期に見たゴーギャンの有名な女性の絵はタヒチで描かれたと知ったのは大学生の頃でした。
この世にはBoraBora島という楽園の様な場所があるらしいことを知り、タヒチアンダンスと出会い、フランス領ポリネシアとう、ハワイとはまた違う歴史を辿ってきた歴史。
タヒチアンバンジョーが奏でる、陽気なオテアや、美しいけれども、日本に通ずるマイナー調のアパリマの曲に気付いた時には既に魅了されており。
首都パペーテで一軒だけあるCDショップ、そもそも音源としてまとまった物がないなか(おそらく、音楽はLiveで事足りてしまっているから?)何回も何回も同じ曲を大切に聴いていたものでした。
【緑の歌】をよむと、そんな経験が蘇り、主人公の緑に親近感を持つとともに、憧れの文化がある日常に羨ましさを感じます。
彼女は、今の子なんだなぁと。
それは、年代問わず、好きな物や情報がぶわぁっと一度に手に入るという私には近未来の体験をしている時です。
本当は、漫画の事は知らなかったのだけれど、ジャケ買いならぬ、帯買いで、この作品に出会えました。