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■1900年~1910年代
香水芸術産業に影響を与える2人がフランスに現れる。
・フランソワ・コティ(1874年-1934年:これまでそっけなかった香水瓶にアール・ヌーヴォの宝飾家、ルネ・ラリックがデザインしたガラス瓶を使用した。
・ポール・ポワレ(1874年-1944年:デザイナーが香水を開発する第一人者として。)
■1920年代
マドモワゼル・シャネルやカロ姉妹、ジャンヌ・ランバンなどのクチュリエが香水製造に乗り出し、調香師組合を騒然とさせる。
■1930年代
世界恐慌の波が去り、再び社会に夢が戻ってくる。シャンプー、日焼けオイル、粉洗剤など、生活の中に大量消費製品の香りが現れる。
■1940年代
第二次世界大戦の終焉。未だ、香水はブルジョワジーだけの特権であった。
■1950年代
香水の中心の香りはすずらんの花であった。男性向けの香水にはベチバーが用いられた。
■1960年代
消費社会の発展に伴い、アメリカの会社(IFF)とスイスの会社(フェルメニッヒ社、ジヴォーダン社)が才能ある調香師の協力を得て香水創造のために、香水学校をつくり、調香師を養成する。
■1970年代
香水市場に、〔宝石商:ヴァン・クリーフ&アーペル〕が参入する。
■1980年代
香水だけでなく、あらゆるものが「プロデュース」される時代。
■1990年代
トレンドと時代の風潮に合わせ、マーケティングにニュー・エイジの哲学が取り込まれる。
■2000年代
・『ニューヨークタイムズ』に香水の批評が始まり、香水が芸術表現の形として認められる。批評にはただ、調香の原料を列挙し描写するだけでなく、香水をその表現、独創性、クオリティー、香水のエクリチュール(書き方)で判断される。
・売り上げというひとつの情報だけでなく、あらゆる方法で香水を評価することで、若い調香師の才能や新しい香水へのアプローチを励ますという真の利益がある。とのことだ。
■アローマ 匂いの文化史(筑摩書房1997年)
著:コンスタン・クラッセン/デイヴィッド・ハウズ/アンソニー・シノット
訳:時田 正博
■パルファム紀行 香りの源泉を求めて(原書房2008年)
著:セリア・リッテルトン
訳:田中 樹里
■香水ー香りの秘密と調香師(白水社/文庫クセジュ2010年)
訳:芳野 まい
■シャネル N°5の秘密(原書房2011年)
著:ティラー・マッツェオ
訳:大間知 知子