【普段着の東京】

東京の郊外に住んでいた私は、大学生になりおしゃれな都心の学校に通い驚いた事がありました。

そこら一帯の地主さんの学生さんは、パジャマみたいな格好で学校へ通っていた事や、生まれてからずっと都心で過ごしていた娘も、コンビニへ行く格好で過ごしていたり、と。

よく考えてみたら、当たり前のことをかもしれないですね。彼女たちにとっては、自分の家の庭を歩いている感覚で、幼い頃からよそゆきのおしゃれかよその人が沢山周りに集まって来る地域に育っているのですから。

私のように郊外から来る娘たちは、みな、こぞって、雑誌から飛び出てきた様な髪型や服装で、ツンとして歩く事に必死になっていました。必死さを隠す事への必死さ。

以前は、私も可愛い努力をしていました。